PCR検査の陽性確定数と実際の流行状況に差があると疑いの声も多くあります。
そこで、東京都の新型コロナ受診相談窓口に相談のあった件数の推移をみることで、流行状況を推測してみます。
新型コロナ受診相談窓口は、下の図のように「新型コロナに感染したかもしれない」と疑った人が、受診やPCR検査の相談をする窓口です。
この相談窓口に電話で相談があった件数が相談件数として公開されています。
PCR検査は患者本人の意思で実施することはできないため、新型コロナに感染の疑いがあっても、陽性確定者にカウントされない疑いがありますが、相談件数は患者本人の意思で電話相談ができるので、流行状況の把握に適しているデータではないでしょうか。
ただ、無症状者や軽症者は相談もしないと思われますので、実際の感染者数を把握することはできません。相談件数の増減から、流行が拡大期にあるのか安定期にあるのかを把握できるだけです。
3月2日頃~3月28日頃までは相談件数も増えてはいませんが、3月末頃から増加し始めています。
潜伏期間を考慮すると、3月14・15日、20日~22日に感染し流行が拡大期に入ったと推測できます。
Googleの提供している位置情報による外出状況をみると、同じく3月中旬頃は、気の緩みや花見のため、公園への外出者が大幅に増加しており、相談件数増加と時期が一致しています。
Goole外出状況(PDFファイル23ページ目のTokyoを参照):https://www.gstatic.com/covid19/mobility/2020-03-29_JP_Mobility_Report_en.pdf
これらのデータから、外出を控えることが最も重要な感染予防になると考えられます。